掲載日:1997/06/11 |
谷三十郎 暗殺 | |
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あっけなく一突き | 慶応2年4月1日 |
この事件は、いろいろな本で 犯人は 斎藤と書かれています。(または 病死説等。)でも史実はどうなんでしょうかね。まあそれにしても隊の幹部が暗殺された場合、よくでてきますね この人は。謎が多い分 いろいろな仮説が立て易いですし、案外 全然関係無いことも 犯人は斎藤ということになってたりして・・・。
司馬遼太郎さんの「新選組血風録」にも取り上げられていますね。個人的に この物語に出てくる一さんは 私の持つ 彼のイメージに ぴったりなんですけれど。表立つことは一切せず、無口で ”一見 愚なるが如く生きる男”。
さて、谷三十郎は、息子の周平を 近藤局長の養子に出して以来、何かとこうるさい存在になってゆく。それを快しとしない土方歳三は、かねてから 谷といざこざのあった 斎藤に 暗殺を命じた。
このいざこざとは、隊士である田内知の切腹の際、介添人の谷が あまりに何度も仕損じるので、見かねた 検視役の 斎藤が 首を落としたのを不服とし、谷が 後々 自分が仕損じたのは 斎藤の所為だと言って難癖をつけたことから 始まったそうですが。
当日、屯所に 隊の幹部が殺されているという連絡が入ります。その日のお当番は 篠原泰之進、そして つい今しがた 雨にぬれて帰ってきたばかりの いかにも怪しい斎藤一。
早速 二人が駆けつけると、谷は 抜刀もせずに一突きで殺られている。篠原が「かなりの手練だ、しかも 左の突きは 君と同じじゃないか。」と言うと斎藤は「君と同じはやめてくださいよ。あははぁ。」と笑っている。それを見た 篠原は「こいつがやったに違いない」と確信したということですが。真相は如何に。
ちなみに、いざこざの素だった田内知の切腹ですが、彼の無くなった日はお墓に刻まれているのを見る限り、慶応3年3月10日だそうで。ここにもまた、伝説が・・・。 |